2013年、田中投手が1シーズン24連勝、かつ負け無しという記録を達成しました。野球はチームプレーなので、彼だけの力でないことは当然です。チーム全体が田中の試合は負けられない、と気合を入れて戦っていたに違いありません。しかし、そういう状況に持って行ったのは田中投手の力ですから、これは本当にすごいと思います。
マー君が鉄腕稲尾越え、と話題になりましたが、内容を比較すると、まったく違うことがわかります。稲尾投手の20連勝は3ヶ月で達成したものですし、勝利投手となったものも、リリーフで勝ちを得たものが多く含まれます。それは現在の野球とスタイルが違っていて、先発、リリーフ、抑え、すべてをこなしていたからです。鉄腕稲尾の記録には、シーズン42勝とか、シーズン78登板とか、今ではちょっとできない数字が並びます。ただし選手生命を縮めてしまったのも確かです。
何を言いたいのかというと、こんなに数字で明確に測れそうな世界でも比較はむつかしいんだから、音楽なんて、比較するのもっとむつかしいよね、ってことです。
好き嫌いはあるけど、善し悪しはないということ。時代が変われば技術も環境も考え方も変わる。しかし、変わらないものもある。そこを探すことが大事なんだね、きっと。