2011年のお正月、スイスのバンドARF(アルフ)のボーカリスト、ステファンに会いに行きました。
そのとき、バーゼル駅近くにある、彼らの練習スタジオを見せてもらいました。
地下の一室を3バンドでシェアしている、とのこと。
レンタルスタジオで毎回セッティングをしていることを思うと、とてもうらやましい!
いや、しかし、自分たちのことを振り返ってみると、
日本の練習スタジオはサービスがいいので、機材預かってくれたり、
入る前にセッティングをある程度しておいてくれたり、
とありがたいことばかりなので、悪くはないというか、
ずいぶんと良くしてもらっているなぁ、と改めて感じます。
日本の良いところでもう一つ言えるのが、
ライブハウスが多くて、アンプやドラムセット、PAなどの機材も
すべて借りられるというところです。
スイスに限らず、海外でライブをしようと思うと、
ドラムセットからアンプから、いろいろと持ち込まないといけないことが多く、
そこがライブをするための一つの障壁ともなっていると思います。
その点、日本のライブハウスは楽器だけ持っていけば、あとはほとんどの機材を
借りることができる、最高の環境です。
ただ、簡単にできてしまうということが、いいことばかりではない、とも思います。
それは、ライブのことだけではなくて、その他いろいろなことも含めて。
2013年のARFのジャパンツアーが始まりました。
彼らはニューアルバムのアナログ盤を持ってきています。
「アナログレコードで聴くと、演奏が目の前に現れるように感じる」とか
「最近のレコード針は昔と違って進化している」とか
ARFのメンバーといると、そのようなことが話題になります。
アナログ盤を作る必然性を感じます。
演奏も、その音楽に対する姿勢も、簡単ではないことを簡単そうにやってのけているARF。
ようやく生の演奏を観ることができて、さらに好きになりました。