カリオストロの城を30年ぶりに同じ友だちと観た

手作りかつサンド

 

30年ほど前、ぼくがまだ中学生だったころ、友だちが当時高価であったビデオソフトで「カリオストロの城」を持っていて、一緒に観たことはすでに書きました。そして、その「カリオストロの城」のデジタルリマスター版が映画館で上映されることも書きました。いよいよ2014年5月9日から全国の映画館で上映が始まりました。

 

せっかくなので、30年前に一緒にギャーギャー言いながらビデオを観たその友だちと観に行きたい!と考えました。そして、お互いの予定を合わせて、それが実現したのです。

 

いま、彼はお惣菜を作って売っている料理のプロです。なので、冗談で「サンドイッチでも持ってきてないの?」と言ってやろうと考えておりましたら、待ち合わせ場所に着くなり、「お腹は?カツサンド作ってきたで!」と言われて、心底驚きました。というわけで、いい年をした男二人が手作りカツサンドを持って、映画館に向かいました。

 

問題はいつ食べるか、です。映画館で物を食べることは、映画館でも食べ物を売っているのだし、許された行為です。しかしながら、やはり緊迫した静かなシーンでバリボリムシャムシャいくのは無粋にもほどがあります。じょうぇいちゅうわぁおしずかに〜♪です。二人で話し合った結果、ルパンと次元がミートボールスパゲティを食べるシーンで食べるのはどうだろうか、ということになりました。カリオストロの城を何度も観ているぼくの友だちはそこも踏まえて、カツサンドではなく、なんとミートボールスパゲティを作ってこようかとも思っていたそうです。それはやはりはた迷惑になるであろうということで止めたということでした。それを正確な判断でした。

 

いざ、そのシーンがやってきました。ぼくは約束どおり画面のルパンたちと一緒にムシャムシャやりました。(とっても美味しかったのですが、となりの友だちにそのことを瞬時に伝えられないことが残念でした。なので、あとで、美味かった!と伝えました)ところが、なぜかとなりではカツサンドを食べ始める雰囲気がありませんでした。あれ、まだお腹が減ってないのかな、などと勝手な想像をしていました。これも上映中なので、まだたべへんのけ?などと声を出すことができなかったのです。

 

カリオストロの城では、後半でルパンが撃たれた後、「ジャンジャン持ってこい!」と言って食べ物をたくさん持ってこさせて、モリモリ食べるシーンがあります。なるほど、ここ狙いだったのか、とぼくは感心しました。さすがに「セリフ全部言える!」と豪語するだけはある、と思いました。そして、そのシーンが近づいて来たころ、おもむろにぼくの友だちがカツサンドを入れてあった薄いプラスチック製の容器(屋台とかで焼きそばが入っているあれです)から輪ゴムを取ろうとしました。メリメリメリメリ・・と割と大きめの音が響きました。何百回とこの映画を観ているはずの彼が、あろうことかちょっと静かになるシーンでカツサンドを取り出そうとしてしまったのです。どのシーンが音でかいか知っとるやろなんでいまやねん!と心のなかで思いつつも上映中なので言えないもどかしさをまた感じておりました。

 

結局、友だちはカツサンドを上映中に食べることを断念しました。笑

 

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カリオストロの城を、ぼくも彼ほどでないにしても何度も観ていますが、やっぱりおもしろかったです。そして、大画面と大音量で楽しむことができたので、今更ながら新しい発見もたくさんありました。そして、中学生のころは意味が分からなかったであろうセリフの意味も理解できました。

 

映画を観終わった瞬間、もうまるで、あのときの友だちの家にいるような気分になりました。こういう形のタイムスリップも良いものです。

 

今度は家に遊びに行くので、ぜひミートボールスパゲティを作ってください。