ジェネレーションY
今の若い世代を、ジェネレーションY(Y世代)と呼ぶそうです。ぼくたちの世代はジェネレーションXと呼ばれていましたので、その呼び方をみても文字通り、そのあとの世代ということになります。大体1980年代に生まれた人たちをそう呼ぶようです。
1980年代も後半に生まれたような人たちは、高校生のころにはすでに携帯電話が相当普及していて、社会に出た頃には1人1台が当たり前の世の中だったでしょう。ぼくが社会に出た頃は、インターネットがまだ普及していなくて、FAXがとても使われていましたし、FAXがない時代は一体どのように仕事を進めていたのか、と感じられるほどでした。今では、携帯のない時代、どのように仕事を進めていたのか、とY世代の人は感じておられるかもしれません。
初めから光る画面を見ていた世代との違い
Y世代の人たちは、携帯やPCの画面で何かを読む(つまり光っている画面を見る)ことに初めから慣れています。ぼくはひと世代前ですので、何かちょっと違います。毎日、携帯やPCで何かを読んでいますが、その先に物理的なイメージがあります。具体的に言いますと、新聞や雑誌、本など、つまり紙です。物理的なそれら「モノ」があっての、電子的な情報なのです。
どういうときにそれを感じるのかというと、Kindleで電子書籍を読むときが顕著です。どこまで読んだのか、の物理的感覚がないことに不安を感じるのです。また、あとで、ある情報がどこに書いてあったのか、ということを探すときにも物理的な場所で覚えるクセが付いていて、電子書籍では探しにくい、と感じるのです。
これらのことの解決策はすでにあって、
・物理的な厚みではなく、インジケーターによる位置の把握、確認
・全文をキーワードによって検索
することによって、目的は達成されます。
ただし、なんだか気持ち悪いのです。身体的な感覚として本の厚みや書いてある場所が必要なのです。ここがぼくの世代と新しい世代の大きな相違点です。インターネットが初めからあったことによる、調べることへの距離感の違いもたいへん大きいです。
検索のセンスすら不要になる
インターネットのウェブを観れば分かる通り、検索することはすでに分類することを諦めています。分類していると追いつかないからです。今どき、ヤフーのカテゴリサーチから検索する人なんて少数派でしょう。バサッとすべてを突っ込んだ中から、「キーワード」や「タグ」などを使って、目的のものを探すわけです。なので、いまは、検索をするセンスが必要な時代と言われます。どんなキーワードを組み合わせると、目的のものが見つかるのか、どんなタグを付けておくと、あとで探しやすいのか、などのセンスです。
しかし、そのようなタグ付けや検索ワードのセンスすら必要でなくなる世界がすぐにやってくるでしょう。考えなくても、我々の行動が予測されて行くような世界です。Amazonのサジェスト機能のようなものが進化して、広告がどんどんパーソナライズされます。ウェアラブルな世の中にもなって、何も考えなくても、自分の好きなところへどんどん案内されて、どんどん買い物ができます。しかもそんな世界はそんなに遠い未来ではないですよね。
意識的な寄り道が必要!
だから、かなり無理やりに寄り道をしたり、いつもと違う道を通ったり、やらないことをやってみたりすることが、これからの生き方にはきっと必要です。少しでも人間らしさというか、野生というか、そういうものを持っておきたいのなら、そうしたほうが良いです。積極的に寄り道しましょう!本当にかなり意識的に違うことをやらないといけないと思います。お、こんなもんあるやんけええなぁ、くらいの寄り道だと、寄り道させられているのかもしれないと疑う気構えすら必要なのではないでしょうか。