ブラジリアン柔術初心者が、スパーをするときに早めに気付きたいこと。「力を抜け」の正体。

ブラジリアン柔術の上級者は、あまり力を使っていないように感じられます。本当は使っているのだけど、使っていないかのようです。また、組み合ってみても、力がそんなにないような感じがするかもしれません。なぜ、力を使っていないように感じられるのかというと、それは、相手の動きに合わせているから、だと思われます。

道着の襟や袖を掴み合っている両者が何をしているのか。たとえば、同じタオルの端と端を二人で掴んでいるとして、両者が思いっきり引き合ったら、二人とも大変疲れることと思います。片方が思いっきり引く動きに合わせて、逆側の人がその動きに着いていったらどうでしょうか。そんなに疲れないはずです。この理屈で、力の使い方が上手な人は、相手の動きに合わせて、自分の力をセーブしているのです。そして、相手に力を使わせるように仕向け、さらにその相手の力を利用して、技をかけたりもします。こちらに来るのを嫌がっている人を無理やりこちらに連れてくるのは、力の要ることですが、向こうに行くのを嫌がっている人をこちらに連れてくるのは簡単なことです。

スパーリングの際、「力を抜け」と言われた経験のある人も多いと思います。初心者ほど、何をやって良いのか分からないので、襟や袖を力いっぱい握って、引っ張ったり押したりします。やがて、パワーを使い切り自滅してしまいます。最初は皆こうなると思います。そういうことに悩んでいる人は、なぜ自分はこんなに疲れて、相手はケロッとしているのか、ということを考えることです。そして、自分が余計な力を使っているんだ、と理屈で納得し、自分だけでなく、相手が何をしようとしているのか、を感じ取るようにすると良いように思います。おそらく自分のことしか見えていないので、意味のない力を目いっぱい使うし、相手の力も利用できないのです。

ブラジリアン柔術のことを書いていたけど、案外ほかのことにでも当てはまりそうな話やね。

阿呆言うてやんと寝よ。