はじめて台湾独立を叫んだ男、鄭南榕(ていなんよう)が格好良い

鄭南榕

 

もうカテゴリーに台湾って作ったほうがいいのではないかというぐらい台湾の話ばかり書いています。それほど、ぼくにとって、この隣国は強烈な印象を持っていました。

 

先に言っておきますが、ぼくは、そしてhot buttered pool は政治的思想的なメッセージを持たないバンドです。右とか左とか、どっちも好きですし、どっちでもいいです。そういったスタンスであるということを踏まえて言います。台湾の歴史を勉強していて知った、鄭南榕(ていなんよう)という人物がとても格好良いのです。

 

鄭南榕は、台湾独立ということを言うことも出来ない雰囲気であった時代にその「台湾独立」をはじめて叫んだ人物です。1987年のことです。ぼくが最初に見た写真が、頭から血を流している写真で、それがもう格好良くてシビレました。

 

こういう人に惹かれるのって、その人物が反体制的であるかどうかなんだと思います。ロックが好きなのも、歴史的にそれが反体制的であったからだし、左翼でも何でもないぼくがチェ・ゲバラを好きになるのも、彼の反体制的なところ、権利に対する平等というところです。

 

誰がどんな思想を持っていてもいいと思うけれど、そのことを言えないような社会は嫌いです。鄭南榕には、言えないような状況の中、独立を叫んだ、という点に惹かれます。きっと、思ったことを言いたい、と叫んだのではないでしょうか。

 

この鄭南榕、1989年4月7日に立てこもった自分の事務所で焼身自殺をします。国民党に追い詰められて、突入、逮捕されそうになったからです。「国民党が捉えられるのは、我が屍だけ」と言い残したと言います。その言葉通り、魂や遺志は受け継がれました。この感じは吉田松陰にも似ています。

 

あまのじゃくなのかも知れませんが、大勢がイエスと言っていることには疑いの目を持ってしまいます。そんなことなので、あまり多くの人に理解されることのない音楽を作っているのやも知れません。

 

もちろん、好きなこと歌いたいので、このまま行きます!