ドラえもん第6巻の最後を飾る話が、「さようならドラえもん」です。これは泣けます。知っている人もあらすじのおさらいにお付き合いください。
ドラえもんがのび太のもとを去る夜、ドラえもんの力を借りずに、のび太がジャイアンに立ち向かいます。ボコボコにされながらも食い下がるのび太。何とかドラえもんがいなくても大丈夫だよ、と安心させたい気持ちで必死です。
しつこく挑み続けて、のび太はジャイアンに勝ちます。そして、ドラえもんが号泣しながら、ボロボロののび太の肩を抱きながら家に帰ります。そして帰宅後、寝ているのび太をまだまだ号泣しながら見守るドラえもん。次のコマでは、朝日が差し込む部屋に、ドラえもんの姿は消えています。机の引き出しから未来に帰ってしまったのです。寝ているのび太だけが描かれています。
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藤子・F・不二雄ミュージアムを訪れて、このお話の原画を見ることができました。
原稿のコマをよく見ますと、沢山の描き直しの跡がありました。新しい紙が上に切って貼られている跡があるのです。この一話の質を最高の物にしようという気迫が感じられます。
そして原画を見るまで気づかなかったのですが、ドラえもんがいなくなったコマを、よく見てみますと、掛け布団が少しだけ深くのび太に掛けられていることに気づきました。きっとドラえもんが掛けてあげたんですよね…。
画の中で言えば、ほんの2mm程度のことですが、藤子不二雄、藤本先生のここの表現に対するこだわりに心打たれました。
もらい泣き間違いなしの「ドラえもん名作原画展」は2015年1月18日まで!