電車の中で、となりにお座りの女子二人の大きな声での会話が気になって、読書に集中できませんでした。どうやら、お互いに彼氏がおらず、なかなかいい人に出会えない、というような話をしているようでした。女子力が!女子力が!と激しくトークされていました。ぼくの目はページの文字をただ追っているだけとなり、自然と耳の方に意識が集まってきます。年齢は、社会人1年目か2年目の24歳くらいのお二人です。やがて、少ししっとり気味にA子さんから、
A子さん(以下A)「ちょっとさぁ、悩んでんだよね~」
B子さん(以下B)「どうしたの?え?え?もしかして?」
A「うん、実はね、ちょっと気になる人がいてさぁ」
B「なになに?どこで出会ったの?」
A「クラブ…」
B「えー!クラブでの出会いなんて、ありえない、って言ってたじゃん!」
A「そうなんだけどねぇ。話しているとすごく楽しかったんだ」
B「で、連絡先とか聞いたの?」
A「うん、また遊ぼうよってね。交換した」
B「で、その後は会ったの?」
A「うん、実は1回会ったんだよ。でもね、学生で年下なんだよねぇ」
B「え!!そうなんだ。」
A「もうそれが可愛くて可愛くて。会った後とかすぐメールくれて、楽しかった!次はいつ会えるのって聞いてくるんだよ。可愛いでしょう?」
B「そうなんだ~可愛いね~良かったねぇ、また会う約束したの?」
A「うん、また来週会う約束してるんだ。すっごく楽しみ」
B「なんて名前なの?」
A「名前は知らないんだ」
B「え!・・・そうなんだ!」
そら、びっくりするわな、とぼくもとなりで聞いていて驚いていたのですが、
そのB子さんが続けて、
「そうだよね~最近はさぁ、LINEとかニックネームだし、名前が分かんないってよくあるよね~」
と、ご発言。びっくり倍増いたしました。
世の中そんなことになってるのか・・。いや、あかんやろ。