とりあえず完成させることの重要性

ここ10年くらい、まともに曲ができません。正確には、作ろうとしているのですが、まとまりません。完成に至りません。何かへのこだわりが増大して、それを解決しないことにはどうにもならないと思い込み、結果何も完成しない、ということになっているように思います。

ぼくは芸術系の大学へ通っていましたが、課題の提出にまったく間に合わない人というのが結構いました。提出期限が来ているのに、100分の1くらいの完成度しかない、とかそんな感じ。学校を卒業して社会人となったのち、仕事の対価としてお金をもらうようになってから、何よりも期限が大切だということに気づきました。そうなってくると、職人的こだわり的なものの優先順位は低くなります。こだわりまくっていても100分の1の製品だとお金を支払う気にはならないでしょう。なので、お金をもらって何かを作るようになってからは、期限に間に合うということ、期限より早く提出すること、に重きをおいてきました。早い、安い、うまい、が実現すれば本当に素晴らしいことですね。牛丼は吉野家が一番好きです。

さて、曲作りをどうすれば良いか、ということに戻ります。

何月何日のライブには発表する、などの期限を決めて、とにかく完成させてしまう、というのは、たいへん効果的でしょう。実際に発表できる状態になったものを作り、それを世に出すことで、ソフトウエアにおけるベータ版のような役割を果たします。さらにそれに改良を加えることで納得の行く曲に仕上がっていきます。実際に多くのアマチュアバンドがそのような方法で制作しているのではないでしょうか。このような、ライブで何度も演奏しながら曲を仕上げていくスタイルは本当に多くのアマチュアがやっているように見受けられますが、これには弊害もあって、そうやってできた曲をいざレコーディングして、音源にしてしまうと、やりきった感が生まれてしまい、その後の活動へのやる気がなくなってしまうのです。

アルバム完成後に解散、というのもよくあるパターンだと思います。

とりとめのない話になってしまいましたが、とりとめもなくバンドのことについて悩んでいるからだと思います。つまらんことにこだわらないように生きてゆきたいものです。とりあえず完成。

阿呆言うてやんと寝よ。