「私は台湾人です」に込められた思い

阿柑姨芋圓

 

太平洋戦争のあと、大陸から蒋介石(しょうかいせき)が国民党を引き連れて、台湾にやってきます。やがて台湾独立!なんて言葉を絶対に言えなかった時代が訪れます。中国は共産党の政権となって、中華人民共和国となります。台湾にやってきた国民党は中華民国を名乗り、台湾に住んでいた人たちを支配し始めます。たくさん人も殺しました。

 

台湾では太平洋戦争後に大陸からやってきた人のことを「外省人(がいしょうじん)」と呼びます。戦前から台湾に住んでいた人たちのことを、それに対して「本省人(ほんしょうじん)」と呼んでいます。外省人と本省人は、激しく対立しました。そして二・二八事件で頂点に達し、外省人は本省人に対して大虐殺を実行しました。

 

九份の甘味処「阿柑姨芋圓」で美味しいスイーツ(おぜんざいのようなもの)を食べていたときにたまたまお話をして、そのあと、わざわざ探していたレストランの場所まで案内してくれた好青年は、こちらの「中国の方ですか」の問いに「いいえ、私は台湾人です」と答えました。中国との関係を少し知ると、そこをしっかり言い正した思いがいくらか分かってくる気がしました。