肺がんになった母が宣告された余命よりも2年長く生き延びた理由:インターネットリテラシーの欠如

イビサ島の夕陽

 

母が肺がんを患い、家族がお医者さんに呼び出されました。ぼくは父と2人で担当医と面談しました。それは2008年の夏のことでした。肺がんのステージ(病期)は随分と進んでおり、もう手術はできないとのことでした。突然告げられた余命ですが、それだけでは納得もできないので、肺がんについて自分なりに調べ始めました。しかし、母のステージはやはり絶望的な段階で、調べるほどに、がっくりするようなものでした。

 

自分にアドバイスできることは、食事に関することぐらいしかありませんでしたが、とにかくやってみないよりはいいだろうと考えて、母に実践してもらいました。

 

  • 朝はにんじんリンゴジュース
  • お肉は食べない
  • お米は玄米にする

 

ということだけです。だけですと言っても、お肉の好きだった母には相当つらかったようです。焼肉をみんなに勧められて、え〜食べていいの~?と言う夢を見たそうですから。それでも自分の息子が言うのだから、とがんばってやってくれました。結果、母は宣告された余命より、2年間多く生きられました。家族の希望で、母に余命を告げてはいませんでした。希望を持って治す、ということでやっていました。

 

どうして宣告された余命より2年も多く生きられたのかは、お医者さんにも分からないというくらいのものでした。が、ぼくはこう考えます。母にインターネットリテラシーがなかったから良かったのだ、と。ウェブで簡単に調べられる世の中ですが、母はインターネットでものを調べるということはできませんでした。そこには自分の知っている人の範囲で、誰の言うことを信じるか、ということしかないわけです。だからこそ治ると信じて、希望を持って楽しく生きるということが実践でき、結果的に宣告された余命より2年も多く生きられたのです。もし母にインターネットリテラシーがあったなら、絶望が先に来ていたかもしれません。インターネットへのリテラシーがないことが、母にとって最善の情報リテラシーであったとも言えます。

 

知らなくても良いことをいかに知らないままにしておくか、ということがこれからのぼくの課題です。でも本当はそんなに深く考えなくてもいいのかも、とも思っています。目の前のことにだけ集中していれば。

 

食事について、参考にした本です。

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