日本のボクシングにおけるタトゥー問題

2020年の大晦日に行われた井岡選手のタイトルマッチで井岡選手は見事な試合をして勝ちました。ボクシングは上半身裸で行う競技ですので、上半身に入れている刺青(タトゥー)は当然見えます。ぼくはボクシングのルールでは、確か胸に入れるのは禁止だったのではないか、とおぼろげな記憶しかなかったので、その程度の気持ちで井岡選手のタトゥーを見ていました。試合は緊張感のある、とても良い内容でした。同じ大晦日に総合格闘技の試合も他所で行われていて、いくつかテレビで観戦しましたが、井岡選手のボクシングの一戦がもっとも心に残りました。そして、気持ちよく新しい年を迎えました。


2021年になって、そのときの井岡選手のタトゥーがルール違反である、というような話題が出てきました。終わってからルール違反だと言うの?と思いました。タトゥーがルール違反ならリングに上げなければ良いではないか、と。話題を追いかけてみると、タトゥーをファンデーションなどで隠せばリングに上がっても良い、というルールなようでした。なんじゃそれ。井岡選手はファンデーションで隠していたけれど、汗でファンデーションが落ちて、見えてきてしまった、ということでした。そりゃ、落ちるよね。


ぼくは一生背負う図案を決められないので、タトゥーを入れることができません。気分が変わってしまいそうで怖い。いや、絶対変わります。それでも、タトゥーの持つ、ファッションや記号としての意味は理解できますので、個人が入れることには、どうぞご自由に、というスタンスです。格闘家が入れているのは、相手を威嚇するためなのか、と思えて、ぼくには弱く映ります。本当に怖い人の車ほど、スモークなんて入れていないのと同じです。本当に強くてやばい人はタトゥーを入れてないのではないでしょうか。


井岡選手のタトゥー問題について、ある引退されたスポーツ選手が、「本当に必要なら、生まれたときから入ってるんじゃないですか」というようなことをおっしゃってましたが、服を着て生まれてこられたのだろうか。


阿呆言うてやんと寝よ。