沖縄の移動は車が基本です。なので、旅行者はレンタカーをします。そんなわけで街中レンタカーだらけです。車の運転はあまり好きではないのですが、人間というのは怠惰にできているのか、便利なものにはすぐになじみます。
レンタカーに乗って、海中道路へ向かいました。海中道路と言っても海中ではなくて海上を走ります。海中道路を抜けると、左手に石油の基地が並び、なかなか威圧感がありました。さらにそこを抜けて行きますと、ぬちまーすの工場に着きます。ここは見学できるようになっているのです。
ぬちまーすとは、沖縄で作られている塩で、全国に、今や世界に流通しています。ぼくも、料理に使っていたこともあって知ってはいたのですが、ぼんやりと昔ながらの製法で作られている塩なのかな、くらいに思っていました。
ところが、ぬちまーすの製法は国際的に特許を取っている比較的新しい製法だったのです。製塩の工場を見るまではまったく知りませんでした。
その名も、「瞬間空中結晶製塩法」。平成9年(1997年)に開発された製塩法でした。
製塩の工場を見せていただくと、すぐそこの海から吸い上げてきた海水を霧状にして温かい空気中に吹き付けて、「瞬間」に「空中」で「結晶」化させておりました。空中で結晶化した塩が粉雪のように床に降り積もるのです。その降り積もった塩をさらに人間の目で選別する、というところまで見学できました。
目の前に広がる美しい海の、この水から生まれた塩を食べているのか、と考えさせられるわけです。なんでもそうですが、作っている場所まで行って、その作り手にも会うと、作られたものがより愛おしくなるものですね。
ぬちまーす
ぬちまーす工場見学(無料でガイド付き!)