実際にやっている種目は、スクワット、ベンチプレス、バーベルベントローイング、アームカール、懸垂、腹筋です。腕立て伏せとか(いわゆる自重トレーニング)している分にはあまり怪我することもないのでしょうが、器具を使って重たいものを持とうとすると、怪我の危険性があります。実際ぼくも、最初肩を痛めました。大体ギターを弾いて歌って暴れるくらいしか運動をして来なかったものですから、今さらながらこういうことを認識することになりました。学生の頃から運動部に属して、ウエイトトレーニングをしてきた方には、当たり前のことなのだと思います。
挙げられると分かっている重量を挙げることにはあまり危険はないのですが、挙げられるかどうか、という限界近くに挑戦しようとすると、危険が高まります。そうすると、重たいものを握る直前に精神の統一が必要となります。呼吸も大切です。
そんなことをしているものですから、ウエイトトレーニングにまるで茶道でお点前しているときのようなところを感じ取っています。鏡柄杓をして、居住まいを整え、一呼吸、そして茶碗に手を伸ばす…というような呼吸、心、間合いというものへの意識がウエイトトレーニングにもあります。むしろ怪我、ヘタすると死ぬかも知れないということと隣り合わせのウエイトトレーニングにはその緊張感が多く存在しています。
基礎練習とか基礎トレーニングとか大嫌いなのに、ウエイトトレーニングがおもしろくて続いているのには、このような理由があります。もちろん、普段の生活で身体が楽になったり、痛いところが治まったり、という実益もありますが、どちらかと言うと、この取り組んでいる時のおもしろさにこそ、ハマっているように思います。
ウエイトトレーニングにおける心の整え方は、茶の湯だけでなく、あらゆることに応用できそうに思います。
トレーニングなどに縁がない人も、なかなか最初は恥ずかしいけれど、一度はベンチプレスとかやってみると新しい発見があることでしょう!