死んだあと、どこに収まるのか。
お墓のこととか考えてみても、もうひとつピンときません。おそらく、死後の世界というものを信じておらず、何もなくなるのだし、死後、何にも自分では分からないのではないか、と考えているからだと思われます。本当は死後の世界や別のレイヤー、次元といったものに大変興味があり、そういうものへの期待も大いにあります。しかし、もし何もなかったら・・というパターンが怖くて、信じきることができないのです。
ぼくはカメを飼っているので、カメが好きになりました。カメが好きだからカメを飼いはじめたのではありません。飼いはじめたら、とても好きになったのです。それはともかく・・、カメが好きなので、バリ島のウブドに行ったとき、「考古学博物館にカメの形をした棺があるらしい」という情報をガイドブックで発見し、これは行かねば!となった次第です。なんだか地味だし、適度に遠いし、カメ好きでなければオススメしません。
実際、ウブドの考古学博物館は、地味な場所に地味に存在していました。
一旦通りすぎてから、あれここやろか?、となるくらいに地味です。しかも入場料は無料です。
無料にも関わらず、警備員兼案内人のような男性が親切に案内してくれました。しかし、むちゃくちゃな英語とときどきインドネシア語な感じで、説明の内容はほとんど分かりませんでした。説明は頑張ってくれたので、入場料無料の代わりに支払う「寄付」というものをしっかり支払いました。まぁ、説明はいいんです。とにかくぼくはカメの棺を観たいのです。
と、敷地に入った途端、あるわあるわ、カメの棺だらけです!ぼくはてっきり1つ2つ飾られているものだとばかり想像していたのですが、そこにはあらゆる形のカメの棺がたくさんありました。写真撮ってもいいよ、ということでしたので、テンション上がりまくってカメの棺の写真をいっぱい撮りました。満足!
***
インドネシア全体ではイスラム教徒が多いのですが、バリ島はヒンズー教徒が多くを占めます。あまり詳しくはありませんが、なぜバリ島がこの立地でヒンズー教世界なのか、というところは考古学、歴史的に研究の対象になっていると聞きます。このカメの棺はバリ島にヒンズー教が伝来するその前の時代のものだそうです。日本では弥生時代とかそのあたりでしょうか。
人間の歴史上に散見されるカメ族の偉大さをまた感じながら、日本でお留守番をしている、自分のカメさんのことを思ったのでした。ごめんね。