「ビースティーボーイズストーリー」を観ました。ぼくたちはいまもバンドか?

高校生になりたての頃、RUN DMCというラップグループに心酔していました。そして、お小遣いの都合上ビースティーボーイズの「Licensed to Ill」とL.L.CoolJの「Radio」の二者択一に迫られ、ビースティーボーイズを選択しました。レコードに針を落とした瞬間の重厚なスクラッチの音は人生3本の指に入るほどの感動的な音でした。人生3本も半世紀くらい生きてくると多少重みがありますね。

80年代、90年代と彼らの活動を追いかけていましたが、2000年以降はあまり知りませんでした。そんな中、2012年にMCAの訃報があったときも、若いのに、残念だったね、くらいのことで、あまり気に留めておりませんでした。

そして2021年となったいま、ビースティーボーイズストーリーという映画をAppleTV+で観ることになります。スパイク・ジョーンズが監督している、ということくらいしか知らず、気軽な気持ちで観始めました。

オープニングにちょっとした過去映像がいくつか流れたあと、画面は劇場になり、なんとマイクDとアドロックがステージに現れます。予備知識なかったので、そこでもう泣きそうになりました。そして、結成当時の話や1stをデフジャムから出したころの話から、知らないことが盛りだくさん。当時はネットもなかったので、当たり前ですね。それにしても30年の時を経て、当時のことを知ることができるとは。

MCAが亡くなって、ライブはありえない、ということで活動をやめたんですね。あのアドロックがおじさんになってる(ぼくもだけど)し、曲の内容に関して、時代に沿った謝罪をしているし、なんだか歳を取るのも悪くないな、と思わせてくれました。

バンドって、上手いとか下手だとか、そういうものの前に仲間であるかどうか、友だちであるかどうかって、とても大切なんだな、と改めて思いました。バンドっていうくらいやからね。

阿呆言うてやんと寝よ。