hot buttered pool を始めるとき、「カテゴライズされなくない」とだけ強く心にありました。要するに、あのバンドはパンクだとかヘヴィメタルだとか決められたくなかった、ということです。しかしすぐに、これは失敗だったな、と感じました。ジャンルを明確に言えませんので、いくつかのバンドが一緒に出るライブハウスのブッキングなどでは特に、しっくり来ることがありませんでした。イベントだなんだと言って、ジャンルを揃えたり、思想を揃えたりすることにも興味がありませんでしたので、それで良かったのですが、やはりライブの本数を重ねるにつれて、何かジャンルがあったほうが楽だったなぁ、とは思いました。
他人にバンドのことを説明するときも、ジャンルは便利です。どんなジャンルか、と尋ねられて即答できるからです。そんなときはロック、もしくはオルタナティブ・ロックと言うようにしてきましたが、実際どういうことか本人にもよくわかりません。さすがに20年やってると、hot buttered pool らしさみたいなものも出てきましたけれど、どんな曲調だとhot buttered pool らしいのかなんて分からないし、これからももっと違うことをして行きたいと考えています。
感情は込めるけどエモではなく、どうしようもない感じだけどパンクでもなく、ヘヴィでメタリックだけど、ヘビメタではありません。もうhot buttered pool ということもどうでもいい！こんなこと考えてプリンスってあのマーク考えたのかな。でも結局、「元プリンス」なんて言われてなかなかに格好悪かったので、hot buttered pool は、マークで名乗ったりしませんよ。
こんな感じでも、hot buttered pool の音楽が好きだ、と言ってくれる人たちの存在は本当にうれしいです。ありがとうございます。
