かつて熱海と言えば、熱海秘宝館だったかも知れませんが、今や秘宝でも何でもなくなっていて、今ひとつ興味が湧きませんでした。「あなたの知らない世界」がみんな知っている世界になっておもしろくなくなったみたいな感じです。熱海という街は、もちろん秘宝館の街ではなく、有名な温泉街です。そして、日本中の温泉街がそうであるように、たいへん寂れています。昭和レトロなんて表現でごまかしが通用しません。単に手がつけられないまま古くなってしまった感じです。
熱海におけるかつての栄華をぼくは知りませんが、似たような感じを大阪のアメリカ村に感じます。アメリカ村におけるかつての栄華をぼくは知っていますので、いまのアメリカ村のすたれ方を見ると、寂れた温泉街がイメージされるのです。
これは全部やり直したほうがいいです。過去の何かにしがみついていては、ちょっとした延命にしかなりませんから。なんて考えていると、ひょっとするといまは、日本全体が延命処置をしているだけの状態かも知れませんね。おおこわ。
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熱海には、湧いている温泉を使って、自分でゆでたまごを作ることができるスポットがあります。「小沢の湯」といいます。生卵を持っていなくても、道路を隔てた向かいのお店で購入することができます。これが思いのほか美味しかったです!温泉の香りなのか、独特な風味です。5つくらい食べられそうなくらい美味しかったので、今度は好きな卵と塩を持参しようと思います。空いていれば、いっぺんに全部作ってしまわないで、何度かに分けて入れておく時間を変えてみるのが良いでしょう。半熟からしっかりゆでた感じのものまで、いろいろ楽しめますから。