茶道における手の動き、3つの基本ルール。これで落とさない、こぼさない!

 

茶道のお点前における手の動きには下記のような基本的な決まりがあります。

 

  • 置いた手で取る
  • 手は正面で合う
  • 両手を同時に動かさない

 

この3つを実践してみると、日常の生活でも振る舞いが簡単に美しくなり、飲み物をこぼしてしまったりすることが減少します。ぜひ、やってみてください!

 

置いた手で取る

茶道のお点前をしているとき、おおよそ基本的に決まっていることがあります。それは、置いた手で取るということです。どういうことかと言うと、ある物を左手である場所に置いたら、こんどその物を取るときも左手で取る、ということです。例外もあるのかも知れませんが、基本的にはそうです。なので、これを覚えておけば、さっきどちらの手で置いたっけ?と思い起こせば、再び扱うときに自信を持って手を伸ばすことができ、スムーズにお点前を続けられます。これは案外合理的で、間違った手で取ろうとすると、たいていは無理な体勢になってしまい、バランスを崩します。物を置いた手で取るのが理にかなった動きなのです。

 

手は正面で合う

両手が合わさるときは、いつも身体の正面です。持ち替えるときなど、道具を一旦身体の正面に持ってきてから、持ち替えます。両手は正面で出合うのです。茶碗を持ち替えるとき、柄杓を扱うとき、水指の蓋を持ち替えるとき、茶杓や棗を清めるとき、大体そうです。(大体と言っているのは、奥にどれだけあるかぼくが知らず、例外があるかも知れないからです・・すみません)

 

両手を同時に動かさない

茶道の所作はとても合理的です。習っていて、感心することが多くあります。しかし、いくら合理的だといっても、両手を同時に動かすことはありません。厳密に言うと、2つのことを同時にしないという方が近いかもしれません。たとえば、棗の蓋を右手で開けながら、左手で棗を茶碗のそばに持ってくるようなことはしません。左手で棗を茶碗のそばに持ってきてから、右手で蓋を開けます。右手で蓋を開けるとき、左手はピシっと止まっています。物を持ち替えるときも、持っているのは両手で持っていますが、右手を動かすとき、左手は止まっています。ズルっと同時には動かさないのです。

 

日常生活でも役立ちます

ぼくは茶道を習い始めてから、物をこぼしてしまったり、よそ見をしていて壊してしまったり、ということがとても少なくなりました。これは、両手を同時に動かさない、というような所作を学んだからだと思います。皆さんも茶道における手の動きのルールを参考に物を扱ってみてください。こぼしたり、落としたり、が少なくなるはずです!