さしで遊びたい下戸のたわごと。

ライブハウスに行くようになったのは、十代の後半から。大きなコンサートホールではなく、比較的小さなライブハウスが良かったのは、来ている客同士の距離感でしょうか。話さずとも、またあの人来てはるわ、と認識できて、その感覚が楽しかった記憶があります。

いま考えれば、これは行きつけのバーや喫茶店でも起こる現象なので、特別にライブハウスだったから、ということでもないかもしれません。もしかしたら、ゲーセンやパチンコ、ゲートボール会場でも同じような感覚で人が集まっているのかもしれません。

ぼくは下戸ですので、積極的に飲み会に参加することがありません。ライブが終わったあとの「打ち上げ」というものも居心地が悪いです。特に若かりし頃は、命がけ(は大げさですが)でステージに立って暴れまくったあとだったので、辛かったです。打ち上げってなんやねん、はよ帰りたいって思ってました。

しかし、飲みの席で仕事が決まることが多いようなビジネスマンの世界同様、バンドだって打ち上げで仲良くなることは確かにあります。お酒を一滴も飲めないくせに、好きなバンドと仲良くなるためにライブに行って、打ち上げにまで参加するようなことも沢山しました。そういう活動の一所懸命さは、前のバンドを解散して、hot buttered pool というバンドを作った責任感みたいものが根にあったように思います。

いまは、そんな責任感や使命感はありません。
バンドは等しくメンバーそれぞれのものだと思っていますし、妙な気負いもないからです。

それに、やっぱり皆でワイワイやるのは楽しいなぁ、なんて微塵も感じません。
さしで語り合ったり、さしで食事に行ったり、さしでデートをしたほうが楽しくないか。

でも、ミュージシャンとお客、さしでライブ、っていうのは嫌だな。
ライブという行為とライブが終わったあとのライブハウスでの行為は別なんだな。

阿呆言うてやんと寝よ。